住宅ローンを組むときにポイントとなるのが金利です。金利とは借入額に対して発生する「利息の割合」のことで、借入額が大きい住宅ローンの場合、たった数%の金利差でも支払い総額が数百万円単位で変わってきます。金利の種類には「全期間固定金利型」「変動金利型」「固定金利期間選択型」の3種類があり、どれを選ぶかによって返済額が変わってきます。それぞれのメリット・デメリットをしっかりと理解した上で、金利タイプを選ぶようにしましょう。

固定型(全期間固定金利型)
ポイント:金利上昇のリスクは低い分、コストが高い
住宅ローンを組んだ時点の金利が、ローンを全額返済するまで続きます。景気に左右される心配がなく月々の返済総額も変わらないため返済プランが立てやすいのがメリットです。
デメリットとしては、他の金利よりも最も高く設定されているので支払い総額は多くなる傾向があります。
変動型
ポイント:金利は最も低いが今後は上昇するリスク有
市場金利の動向に合わせて半年に一度、金利が見直されます(返済額は5年ごとに見直し)。市場金利が下がると返済額も下がりますが、金利が上がると返済額も上がります。現時点で金利が最も低いのがこの変動型で、数十年間、固定金利を超えたことはありません。
ただ、今後インフレが起これば金利が上昇する可能性も十分ありますので、「金利が一番低いから」という安易に選んでしまうのは危険です。しっかりとリスクに対する備えもしておくようにしましょう。
固定期間選択型
ポイント:一定期間の金利が固定できるが、金利上昇のリスクは有
「3年」「5年」「10年」という風に、選択した期間の金利が固定されます。選択した期間が終了した時点で次の期間を「固定金利」にするか「変動金利」にするかを選ぶことができ、市場の動向に合わせて変更することが可能です。
金利見直し期間に金利が上昇するリスクもあるため、「変動型」と同じように返済額が不透明になってしまうのがデメリットです。
人気の金利タイプはどれ?
2022年4月に住宅金融支援機構が実施した「住宅ローン利用者の実態調査」の結果をまとめた表がこちらです。
| 調査年度 | 変動型 | 選択型 | 固定型 |
| 2022年4月 | 73.9% | 17.3% | 8.9% |
| 2021年10月 | 67.4% | 21.7% | 10.9% |
| 2021年4月 | 68.1% | 20.7% | 11.2% |
| 2020年11月 | 62.9% | 24.5% | 12.6% |
変動金利型を選ぶ人が60%〜70%という結果になっています。将来的に金利上昇のリスクがありますが、それでも「少しでも低い金利で借りたい」と多くの方が考えていることが分かります。
金利タイプの選び方

「私はどの金利タイプを選べばいいのか」迷われる方も多いと思いますので、ここではローン選びの判断基準についてお伝えします。金利ローンの選び方の参考にしてください。
変動金利型=資金に余裕がある人(年収負担率10%台)
金利上昇にも対応できるような資金に余裕がある人は変動金利型がオススメです。目安として【年収負担率が10%台】とされていて、万が一、金利が上昇して返済額が増えたとしても余裕を持って返済できる方に最適です。
今は低金利の「変動金利型」ですが、将来的に金利が上がる可能性は十分にあります。資金に余裕がない人が変動金利型を選択してしまうと、万が一、金利が上昇したときに生活が苦しくなったり、支払いが困難になってしまう場合があるので注意が必要です。
固定期間選択型=将来の支出時期が明確な人(年収負担率25%未満)
子供の進学など将来の支出が増える時期が明確な人は固定金利選択型を。教育費などの出費が多い期間を固定金利にすることで金利上昇のリスクに備え、大きな支出が落ち着いた段階で変動型に移行するようにしましょう。固定期間選択型の年収負担率の割合は【25%未満】が目安とされています。
全期間固定型=資金に余裕がない人(年収負担率25%以上)
返済負担額は他の2つに比べて大きくなりますが、将来的に金利が上昇して返済額が増えるリスクはありません。資金に余裕がなく、金利上昇などの将来の返済リスクに対応する余裕がない方はこちらを選択しましょう。年収負担率は【25%以上】が目安とされています。
住宅ローンに多い失敗例
月々の返済額を多くし過ぎて、支払いができなくなった
収入が多い時期を基準に返済額を決めてしまった方に多いのがこのタイプです。例えば、夫婦共働きの世帯年収を基準にしてローンを借入したものの、妊娠や出産で奥様が働けなくなると世帯収入が大きく減少して月々の支払いがとても苦しくなってしまいます。返済期間は何十年と続いていくものなので、長期的な世帯収入がどれくらい維持できるのをしっかり考慮して、月々の返済額を決めるようにしましょう。
「変動」「固定」などの金利のメリット・デメリットを理解せずにローン契約してしまった
お金や経済についてあまり詳しい知識を持っていない方に多いパターンです。何も考えずに「固定金利」を選択してしまったけど、あとになって「変動型の方が金利が安いと分かった」といったケースも。選び方によっては何百万円も支払額が変わってきますので、慎重に判断するようにしてください。